皆様こんにちマッスル!
だいぶ前に「TRPGの同人誌リプレイの著作権」について話題が挙がったことがあります。
その時の情報は埋もれてしまったので、同じ問題について執筆してみようと考えていたものがようやく上がりました。短い内容ですが、さらっと読んで理解していただければ幸いです。
疑問:TRPGの同人誌リプレイ(市販システムに沿った世界でキャラクターはオリジナル)は著作権的にどうなのか? 自作データや自作シナリオは?
答え:問題ねーよ!(鼻ほじほじ、終わり)
……すみません、すみません、すみません!
身も蓋もないですねこれだけですと。
どうして問題ないのか、その考え方を次に紹介していきましょう。
まずはTRPG業界の大御所SNEさんとF.E.A.Rさんが公開している二次創作に関するページが次の通りありますので見てみましょう。要約も簡単に付けてみました。
■SNEサイト FAQ(よくある質問)著作権についての質問
http://t.co/G8uBRiHQAr
著作権明示、「ルールブックがなくてもゲームが遊べるような記事の掲載は避ける」、出版物のイラスト等は権利を持ってないので不可、自作データ・リプレイ等を掲載するのはOK(詳細はサイトにて)。
■F.E.A.Rサイト 同人誌等、二次著作物についての注意とお知らせ
削除されていました(2022確認)
『TRPGライツ事務局』「テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドライン策定について」 と案内があります。
とまあ、こんな感じす。特にSNEさんの「ルールブックがなくてもゲームが遊べるような記事の掲載は避ける」は、他のTRPGシステムでも通用すると思われますので憶えておいてよいでしょう。
次に著作権法的な考え方としてのポイントを上げますと…
他にもいろいろとあるのですが、それは記事の最後に紹介してある参考図書・サイトを参照してください(結構長いです)。
そんなわけで同人誌リプレイが「問題ない」ことの考え方は?
というように「TRPGの同人誌リプレイ」は著作権に触れるものではないと考えられるわけです。さらに
ので、元となる作品の版元や著作権者のサイトで確認しておくとよいでしょう。指針がない場合は各自の責任で判断し、創作してください。
ついでに資料を読んでいて、ちょっと知っておいていいかなという内容を紹介します。
欧米では「フェアユース」や「パロディ規定」があり、二次創作が可能となる規定があるのですが日本にはありません。訴えられると結構面倒事になる危険があり、心配する方のほとんどがこのことでしょう。
著作側が「クリエイティブ・コモンズ(CC)」を使用して限定条件下の二次創作許諾もありますが、大半は出していません。いわば著作側の黙認・放置の状態です。これは法制度の欠陥でもなんでもなく
「パロディ規定のような明文のルールをすぐに導入するより、現状を温存したほうが良いかもしれない」(18歳の著作権入門から引用、文化庁ワーキングチーム報告書の趣旨)
ということなのだそうです。
二次創作側が著作側との間の空気を読み取り「ここまでなら大丈夫」と距離を保ってきた結果とも言えます。
ただ昨今は「TPPの非親告罪化問題」やたまに起きる著作権侵害訴訟、「同人誌の二次創作許諾明文化」を探る事例もあるので、このまま続くとはいえないかもしれません。常に情勢変化に敏感であり、情報を集めていく必要がありますね。
■2021年10月 複数の会社による「テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドライン策定について」が発表されました。
TRPGライツ事務局
http://www.arclight.co.jp/trpg-rights/
これについての所感は次の記事で!→「TRPG同人誌制作に関して:業界団体のガイドライン発表」
参考図書・サイト:
グループSNE
http://t.co/G8uBRiHQAr
F.E.A.R
http://www.fear.co.jp/announce/gf_nijiriyou.htm
18歳の著作権入門(著:福井健策)
http://japan.cnet.com/sp/copyright_study/
Wikipedia「著作権」
https://ja.wikipedia.org/wiki/著作権
文化庁・パロディワーキングチーム(議事要旨)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hosei/parody/pdf/h25_03_parody_hokokusho.pdf
TRPGライツ事務局
http://www.arclight.co.jp/trpg-rights/
だいぶ前に「TRPGの同人誌リプレイの著作権」について話題が挙がったことがあります。
その時の情報は埋もれてしまったので、同じ問題について執筆してみようと考えていたものがようやく上がりました。短い内容ですが、さらっと読んで理解していただければ幸いです。
疑問:TRPGの同人誌リプレイ(市販システムに沿った世界でキャラクターはオリジナル)は著作権的にどうなのか? 自作データや自作シナリオは?
答え:問題ねーよ!(鼻ほじほじ、終わり)
……すみません、すみません、すみません!
身も蓋もないですねこれだけですと。
どうして問題ないのか、その考え方を次に紹介していきましょう。
まずはTRPG業界の大御所SNEさんとF.E.A.Rさんが公開している二次創作に関するページが次の通りありますので見てみましょう。要約も簡単に付けてみました。
■SNEサイト FAQ(よくある質問)著作権についての質問
http://t.co/G8uBRiHQAr
著作権明示、「ルールブックがなくてもゲームが遊べるような記事の掲載は避ける」、出版物のイラスト等は権利を持ってないので不可、自作データ・リプレイ等を掲載するのはOK(詳細はサイトにて)。
■F.E.A.Rサイト 同人誌等、二次著作物についての注意とお知らせ
削除されていました(2022確認)
『TRPGライツ事務局』「テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドライン策定について」 と案内があります。
とまあ、こんな感じす。特にSNEさんの「ルールブックがなくてもゲームが遊べるような記事の掲載は避ける」は、他のTRPGシステムでも通用すると思われますので憶えておいてよいでしょう。
次に著作権法的な考え方としてのポイントを上げますと…
- 創作的な表現には著作権が発生する:思想や感情などを創作的に表現したもの。
- ありふれた定石的な表現には著作権はない:小説等に使われるありふれた単語や文節でも同様ですが、創作的な内容と判断される分量ですと著作権は発生します。
- アイデアや着想には著作権はない:先人が使ったからと、該当の発想や表現技法が使えなくなることは後に大きな障害になりえます。ですので、著作権はありません。
- キャラクターの名前、作品のタイトル等には著作権はない:これにあるとタイトルつぶやいただけで著作権違反となりえます。そんな横暴な権利はありません。
- 引用は適法行為:条件さえ満たせば著作物の種類にかかわらず引用は可能。
他にもいろいろとあるのですが、それは記事の最後に紹介してある参考図書・サイトを参照してください(結構長いです)。
そんなわけで同人誌リプレイが「問題ない」ことの考え方は?
- 「ルールブック」からタイトルとルールを示す「アイデア・単語」を借用しているが、それらには著作権がない。
- 一般的にデータを載せる場合は「引用」という手法に該当する。
というように「TRPGの同人誌リプレイ」は著作権に触れるものではないと考えられるわけです。さらに
- 上記2つに該当しない項目や著作元が指針を発する中で被る項目があった場合、指針に沿って創作すれば許容される。
ので、元となる作品の版元や著作権者のサイトで確認しておくとよいでしょう。指針がない場合は各自の責任で判断し、創作してください。
ついでに資料を読んでいて、ちょっと知っておいていいかなという内容を紹介します。
欧米では「フェアユース」や「パロディ規定」があり、二次創作が可能となる規定があるのですが日本にはありません。訴えられると結構面倒事になる危険があり、心配する方のほとんどがこのことでしょう。
著作側が「クリエイティブ・コモンズ(CC)」を使用して限定条件下の二次創作許諾もありますが、大半は出していません。いわば著作側の黙認・放置の状態です。これは法制度の欠陥でもなんでもなく
「パロディ規定のような明文のルールをすぐに導入するより、現状を温存したほうが良いかもしれない」(18歳の著作権入門から引用、文化庁ワーキングチーム報告書の趣旨)
ということなのだそうです。
二次創作側が著作側との間の空気を読み取り「ここまでなら大丈夫」と距離を保ってきた結果とも言えます。
ただ昨今は「TPPの非親告罪化問題」やたまに起きる著作権侵害訴訟、「同人誌の二次創作許諾明文化」を探る事例もあるので、このまま続くとはいえないかもしれません。常に情勢変化に敏感であり、情報を集めていく必要がありますね。
■2021年10月 複数の会社による「テーブルトークRPGに関する二次創作活動のガイドライン策定について」が発表されました。
TRPGライツ事務局
http://www.arclight.co.jp/trpg-rights/
これについての所感は次の記事で!→「TRPG同人誌制作に関して:業界団体のガイドライン発表」
参考図書・サイト:
グループSNE
http://t.co/G8uBRiHQAr
F.E.A.R
http://www.fear.co.jp/announce/gf_nijiriyou.htm
18歳の著作権入門(著:福井健策)
http://japan.cnet.com/sp/copyright_study/
Wikipedia「著作権」
https://ja.wikipedia.org/wiki/著作権
文化庁・パロディワーキングチーム(議事要旨)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hosei/parody/pdf/h25_03_parody_hokokusho.pdf
TRPGライツ事務局
http://www.arclight.co.jp/trpg-rights/